きたかぜ このはをはらう
小雪-朔風払葉

新暦11月22日 から11月26日
公開日:2018年11月27日

 冷たい北風が吹く季節となりました。「朔」は北の方角のことを指しますので、朔風とは北風という意味にあたります。
 冬の木々の中で、まだ枝に残っているものを木の葉、枝を離れて地面に落ちてしまったものを落ち葉や落葉(らくよう)という言葉で使い分けます。わずかに枝に残っていた木の葉さえも、北から吹く風によって吹き払われて舞い散り、落ち葉になる時季です。
 風もどんどん冷たくなり、服の隙間から冷えが入り込んできます。首元などもしっかり防寒し、風邪をひかないよう気を付けましょう。

茶趣・行事ごと

12月1日

【北野天満宮献茶祭】

 天正15(1587)年に豊臣秀吉が北野大茶湯(おおちゃのゆ)を催したのを偲び、明治11(1878)年に献茶保存会が組織されました。ついで昭和11(1936)年に北野大茶湯350年記念大茶湯会が盛大に開催されました。それ以来三千家と藪内家、久保家、堀内家が交代で毎年12月1日に献茶を行い、境内や上七軒歌舞練場などに茶席が設けられます。京都初冬の風物詩です。

季節のお菓子、食べ物

三友堂

【蜜柑(みかん)】

 みかんといえば、日本では一般的に温州(うんしゅう)みかんのことをいいます。タネがなく、皮が手で簡単にむけるのが特徴です。温州の名前の由来は柑橘類の名産地、中国の「温州」にちなんで付けられたと言われています。江戸時代に広く普及しました。現在の温州みかんは日本で改良された独特のもので、冬の果物の代表格ですね。
 みかんの栄養の特徴は、なんといってもビタミンCが豊富なことです。これからの寒い季節、風邪やインフルエンザの予防のためにも1日3~4個は食べたいですね。みかんの袋部分には食物繊維のペクチンが多く含まれています。便秘解消や生活習慣病予防のためにも、袋ごと食べることをおすすめします。

【木守(きまもり)】

 麩焼き煎餅に干し柿で作った柿餡入りの羊羹をはさみ、讃岐特産の和三盆糖を麩焼きの表面に刷毛塗りしたものが「木守」です。
 「木守」とは晩秋、柿の木に一つだけ残された実のことをいいます。かつて千利休が弟子たちを集め、楽長次郎が焼いた茶碗のうち好きなものを持ち帰るように言ったところ、赤楽茶碗が一つだけ残りました。利休はこの茶碗に、柿の収穫時に木に一つだけ残される木守柿にたとえて、「木守」という銘を与えた、という故事に因んで作られた煎餅です。

茶花、季節の植物

【真弓(まゆみ)】

 ニシキギ科の落葉樹で、別名ヤマニシキギとも呼ばれます。日本各地の山野に自生し、古くから庭木としても栽植されてきました。名の語源はかつて弓の材料にされたことからとされています。
 雌株につく実が美しく、茶花としては白い椿に添えて活けるとよく映えますね。枝にぶら下がるように実った鈴なりの果実は、非常に可愛らしい印象を与えます。

茶の趣向・心配り

掛物

【開門落葉多(もんをひらけば らくようおおし)】

 この句は「聴雨寒更尽(雨を聞いて寒更尽き) 門開落葉多」と対句になっています。
 雨の音に寒さの到来を感じ、家の門を開けると一面の落ち葉にまた秋の深まりを感じる、というような意味です。中国、唐代の詩の総集である『全唐詩』の中の言葉になります。

 初冬の頃、晴れていたと思ったら急に降りだし、しばらくするとやむ、を繰り返す雨のことを「時雨(しぐれ)」といいます。夜に降る時雨を「小夜時雨(さよしぐれ)」、一か所だけに降るのは「片時雨(かたしぐれ)」、雪が降るときには「雪時雨」と呼ぶこともあります。また、袖に涙が落ちかかるのを、しぐれにたとえていう 言葉に「袖時雨」というものもあります。
 時雨がつく言葉は、晩秋から冬にかけての物寂しい雰囲気を表わす言葉として、昔から和歌や文学の世界では欠かせないもののひとつに数えられてきました。

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